2日目 ノンストップ!フェン美ちゃん
朝。寝過ごし元旦から仕事をさぼった罰としてカッツェに洗濯を命じられたフェンリルに一本の電話
「あけおめ章ちゃん。でもなぁに?こんな朝早くに。まさか今から飲もうとか言わないよね?」
「HAHA!あけましておめでとうよ~!章ちゃんはね~今エジプト!」
「はぁ!?」
「はぁ!?って思うでショ?お友達のオカマさんに連れてきてもらったね!」
「うん。で?」
「ちょ、フェンちゃんテンション低い~!!」
「低いよ!!こっち早朝なの!」
「知らない。こっち昼だもん」
「マイペースもいい加減にしてよ!ばか!」
「あ、そういやさ、そのオカマさんお店のママしてるんだけど、今日一日フェンちゃんに働いてって。ブライトモアの入ってるビルね。衣装も置いてるからって」
「はぁ~!?ボクその人すら知らないんだけど!?」
「俺が紹介したもん」
「ちょ、また勝手に・・・!」
「ダイジョーブ!フェンちゃん以外にも一人頼んどいたから。二人でよろしく!」
「ちょ、ま・・・!」
「貴方、まだ洗濯機のスイッチすら入れていないんですか?」
「・・・ちょっと休ませて下さい・・・」
「今起きたばかりでしょう?」
「精神的に疲れちゃって・・・いま章ちゃんから電話あってさ・・・・」
「おかまバーって幾ら貰えるんでしょうね?」
「ゴロゴロ(おやつ買ってくれるかニャ?)」
「どうでしょうね・・・大体あの人の女装など、私ならお金頂いても見たくありませんね」
夫の憂き目に金勘定。しっかり者の妻であった
そして時は来た・・・
オカマバーは人気のようで、正月から人が集まっているようだ
そしてなにやら中央にゴツい女・・
いや、フェンリルがいた。
「(ここだよね・・?ていうかもう一人は?)・・・・あ!」
「同じ服はっけーん!初めましてぇ~!アタシー、フェン美っていうのォ~。アンタは?」
「・・・・・・」
ノリノリで挨拶したが、相手はノーリアクションで返してきた
「ちょっと・・恥ずかしいんだけど・・・なんか返してくんない?お願い。」
「・・・・」
「お前、フェンリルじゃねぇか?」
「(ギクリ!)や、やだ、違うわよ!」
黙っていたかと思えば今度は名前を呼んできた。この女・・いや、男はいったい何者なのか
「俺だよ、俺!・・・・・・ホジョだよ!!」
「ほ・・ホジョォォォー!!???」
なんと彼女・・いや彼は幼馴染のホジョだった!*番外編参照
「な、アレやろうぜ」
「んべぇ~!」
「うっわ!なついwww」
「ペロペロ~ン!」
「うっわwきめぇwwwガキん時より破壊力あるわwww」
十数年ぶりに再会、男の友情を(おかまバーで)確認した二人であった
「つーか、もう一人がフェンリルだったなんてなwwぶは、マジきめぇwwww」
「なによォ~、アタシが可愛いからって妬かないで~?」
「もう章治に永久就職するって言えよwww」
「嫌よォ~!今日だけ!アタシのデカマラーノが腐っちゃうじゃない」
「もう一本あるからいいだろww男の嫁貰ったって章治に聞いたぜ?」
「・・・結婚ってマジ大変よ?あ、そんな事より踊ろ!女の子来てた!」
「オカマの格好してもそれかよwwああ、いこうぜw」
「(ね?いたでしょ?しかもおっぱいおっきい!)」
「(乳もデカいけど・・ほら、ケツみてみろよ。パンツ見えてるぜ)」
「(ブッフー!!見えた!見えちゃった!)」
「(アレ勝負パンツじゃね?誘う?)」
「(おい、なにしゃがんでんだ)」
「(もっかい見る!)」
「(バカだろ。さっさと誘おうぜ)」
「(ヤダ!もっと覗きたい!)」
「・・・お前がバカ言うから行っちまっただろーが・・!」
「もういい。ボク踊る。今日はイヤなこと全部忘れたい」
「・・はぁーっ、仕方ねーな。腹一杯ストレス発散しろよ。朝まで付き合ってやるから」
「うん」
朝まで仕事なのだが二人は忘れているようだ
そうと決まれば・・・・レッツパーリィ!!
歌って踊ってさよならストレス!
カッツェの小言へ歌ってお返事!
普段は言えない本音でも、歌にしちゃえばスラスラ出るよ!
でも我に返っちゃう。だってヘタレなんだモン☆
「おい、もう閉店だぜ。何してんだ」
「なんかもうイヤになっちゃった・・・本読んで帰る・・・」
「鍵締められねーだろ。さっさと出ようぜ」
「(カッツェたん、起きてボクを待っててくれてるかな・・・)・・・ん?」
俯いたフェンリルの目に飛び込んできたもの。それは
ホジョ子の尻を触る男の手だった!
「~~~~!!!」
「(こいつ!・・ホジョ子、今は耐えて!)」
「フェンリル。」
「うん。わかってる」
「ねぇ~キミたちこれから飲みにいかな~い?」
「いいわよ。アタシについてきて。
ホジョ子、用意はいい?」
「おう」
「ちょっと!キミたち何する、、ウワーーーー!!!」
「「おまわりさーん!!!露出狂の変態がいますぅぅぅー!フルチンでーす!!」」
「パンツ返してー!僕のパンツ返してー!」
親友と久しぶりに悪ふざけしてスッキリしたフェンリルだったが
そんな彼を待っていたのはまたしても新居だった。
しかし今度は怒らない。
なぜならストレス発散してきたからだ。(おっさんの犠牲によって)
「ヤダー、超良くない?この家」
「どうしたんですか?頭でも打ったんですか?支払いは貴方ですよ?」
「いくらでも払ったげる。アタシこれでも男よ」
「あ、そうですか。では車を売った件も許して頂けますね」
「え、ちょ、それ聞いてない・・!ボクの車!!返してー!!ウワーン!!!」
オヤジのパンツを取ったフェンリルだったが、自分は車を取られてしまった!
フェンリルの受難はまだまだ続く・・・・かわいそす!